2018年2月28日 (水)

日本のナショナリズム

日本のナショナリズム

松本健一著
ちくま書房
印象に残った文章から
・新渡戸稲造と伊藤博文
新渡戸
日本の知識人、技師、農民らの人々が日本の文明や技術を伝えに行く先兵になるから、朝鮮半島にその人々を派遣するのを認めてほしい、と要望
伊藤
朝鮮半島は朝鮮民族固有の領土である、だから彼らに任せられなければならない、と断る。
・大川周明
米騒動に軍隊を派遣したことで、
本来ならば外敵に向けるはずの銃を国民にむけるような軍隊は国民軍とはいえない。だから国家改造を、まずは軍隊の改革運動から始めると主張。
軍隊が侵略政策の道具になることに最も強く反対したのは、のちにファシストとかアジア主義者といわれる北一輝や大川周明だった。
・満州について
日本人の満州移住者は約30万人、中国本土から満州に流入したのは2000万人。満州の権益を中国人がのっとった形になった。
・孫文の忠告
日本は覇道を歩むのか、王道を歩むのか
それに対して西田幾多郎「日本には第三の道がある。それは皇道だ」
天皇制は覇道ではない。権力闘争を超える文化システムであり、だから統帥権などをもってはならないという戦後の象徴天皇制の在り方にもつながってくる考え方だった。p67
・軍国主義国家について
わたし(松本健一)は、明治維新から日清・日露戦争のころの日本は軍国主義の国家ではなかった、と考える。
日清・日露は、国民国家を支える国民軍が、国益を守るために行った国民の戦争だった。
日露戦争の出征兵士の手紙2000通のうち、「天皇のため」「神国日本のため」に死ぬという文句は一つもない。p78
司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」で日露戦争が天皇の戦争でなかったことを強く示唆した。p78
・GHQと2・26
GHQは2・26事件関係者を尋問し、2・26事件は民主革命を目指すものだった」と判断し、2・26事件にかかわった人々は全身、戦犯として起訴されなかった。p108
エセ―ニン(ロシアの詩人)「天国はいらない。ふるさとが欲しい」p126
・倭について
倭は「雅ならざるもの」イメージ そのために日本という国号にしたい、と表明し、中国は認めた。その事実は「旧唐書」にある。
背丈が縮んだチビの意味。P136
日本の国号の由来を書いた日本の文献はまったくない。
・国旗国歌について
幕府軍は「日の丸」を掲げて戦った。
天皇をたたえる歌と日本国家をたたえる歌は別にすべき。日本の国家は「海行かば」にすべき。死者を弔うことを日本国家の礎にすべきではないか。P!48
・ネーションステートの意識が挑戦で、高まるのは1953年ぐらいから。日本が独立して、対抗関係をもつようになってから。P149
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